定番だけじゃもったいない!バンコクの穴場スポット

アジア

・王道から一歩踏み出す!バンコクの異空間「ワット・パクナム」へ
・単なるホラーではない、知的好奇心を満たす!「シリラート病院の博物館」
・バンコクのパワーが集結!願いが叶う「エラワン廟」
・特徴的な通りや街がいっぱい!カオサン通り、タニヤ通り、パッポン通り、チャイナタウン

※2025年7月時点の情報
※1THB(タイバーツ)=約5円

 バンコクといえば、王宮や3大寺院を思い出す人も多いかと思いますが、バンコクの魅力、見どころはそれだけではありません!
 今回はそんな魅力あふれるバンコクの王宮や3大寺院以外の場所にスポットを当てて、ご紹介していければと思います。最近話題の寺院から、一見怖そうな場所、栄枯盛衰を感じるスポットなど色々です。
 バンコク滞在中にぜひ、皆さんそれぞれの”お気に入りの場所”を見つけていただければうれしいです!

 王宮や3大寺院については、別の記事でご紹介しておりますので、ご興味のある方は下のリンク先をご参照ください。

こちらもご覧ください。

①新たな映えスポット、ワット・パクナーム!

 まず最初はワット・パクナーム(Wat Paknam)という仏教寺院をご紹介したいと思います。この寺院については、一部SNSで徐々に人気が出てきており、ご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか?
 このワット・パクナームはエメラルドに輝く天井画で有名ですが、実はタイで最大の69mの大仏もある、見応えたっぷりの寺院です。しかも入場料は無料です!行かない理由がないですよね!
 アクセスとしては電車を利用するのが一般的かと思います。最寄駅と言えるのは2つあり、まず1つ目はMRTブルーラインのBang Phai駅で、駅から出て徒歩15分です。駅は大通り沿いにありますが、すぐに南側の路地に入って進んでいきます。
 こんな狭いローカルの人たちしか通らない路地で合ってるの?と思ってしまうような路地ですが、路地の入り口にいたずら書きのような「Wat Pakunamはこっち」みたいな印が壁に書かれているので、その看板とGoogle Mapなどの地図アプリを頼りに進んでください。
 ある程度進むと、小さな運河と運河を渡る小さな橋のある場所に出てきます。この運河はパーシーチャルーン運河(Phasi Charoen Canal)という名の運河でチャオプラヤ川に流れ込んでいます。ワット・パクナームも、この運河に面した場所にあります。ここまで来ればあと少しで寺院に到着です。
 進んでいくとお店が並ぶ参道に出てきます。参道の入り口左手に寺院の入り口があり、大仏と天井画で有名な仏塔はもう少しまっすぐ進んで、左側にいくと到着します。
 もう1つの最寄駅はBTSシーロムラインのWutthakat駅で、寺院から駅まで徒歩20分程度になります。距離的にはBang Phai駅よりも遠く、運河と橋などを通ったりもしないので、面白みは少ないかもしれませんが、寺院近くまで比較的大きな通りを進んでいけるので、道のり的にはわかりやすいです。
 運河を渡って寺院に到着する前に、運河沿いに大仏と仏塔の撮影スポットあります。ここからの風景をよくネット上やガイドブックなどでも見かけます。Google Mapにも撮影スポットとして登録されていますので、参考にしていくと良いと思います。ここで合ってるの?という感じの民家の間の路地を抜けていくと撮影スポットに到着します。
 オススメとしては、行きはわかりやすいBTSのWutthakat駅から撮影スポットを経由してワット・パクナームに行き、帰りは運河や橋を渡ってMRTのBang Phai駅に出るとよいと思います。
 帰りがMRTの方が、次に王宮方面やチャイナタウンなどの観光地に移動する場合、より安く、速く移動がしやすいと思います。

運河沿いの撮影スポットから撮影
Wutthakat駅方面に進んでいく途中に運河沿いで撮影
Wutthakat駅方面に進んでいく途中に運河沿いで撮影

 参道に面しているワット・パクナームの寺院の中に入る場合は、入り口で靴を脱いで入ります。中には仏像であったり、ワット・パクナームで崇拝されているプラ・モン・コン・テムニー老師の坐像が祀られていたりします。

入り口近くにある敷地の案内看板
本堂内の仏像

 本堂の裏手に大仏と天井画のある仏塔があるのですが、裏口から一度外に出なければならず、靴を入り口で預けている状態のため、そのまま裏手に行くことができません。一度入り口に戻り、靴を履いて、道路から裏手に歩いて回っていく必要があります。
 タイ最大の大仏は残念ながら、2025年7月時点で台座から半分くらいまでが修復作業中のため、鉄骨と緑の網で覆われてしまっています。
 前述している運河沿いの撮影スポットからは修復作業の部分が見えづらくなっており、寺の境内から撮るよりもきれいな写真が撮れます。

大仏近くにある日本語で書かれている寺院の看板
修復作業中のタイ最大の大仏

 お目当ての仏塔は大仏の右側に位置しています。靴を脱いでから中に入りましょう。中は5階建ての構造になっており、ちょっとした博物館的になっている階もあったりします。
 1番上の階が有名な天井画のある階になります。真ん中に小さな仏塔があり、その上にエメラルドと青を基調とした、神秘的な天井画が広がっています。
 写真を一所懸命撮っている方、床に座ってゆっくりと天井を眺めている方、目をつぶって瞑想している方など、人それぞれの楽しみ方をしています。

天井画のある仏塔
仏塔のくつ棚
天井画と小仏塔
天井画と小仏塔
天井画と小仏塔
天井画と小仏塔

②怖いだけじゃない、勉強にもなるシリラート病院の博物館

 次に紹介するスポットは、知る人ぞ知る、シリラート病院(Siriraj Hospital)内にある、2つの博物館をご紹介いたします。
 このシリラート病院内には、法医学博物館(Songkran Niyomsane Forensic Medicine Museum)と解剖学博物館(Congdon Anatomical Museum)があります。
 入場料は2つの博物館の見学で200THB(約1,000円)で、現金払いのみです。敷地内の歴史博物館も含めたチケットの場合、300THB(約1,500円)となり、クレジットカードの支払いも可能になります。
 まずは、法医学博物館でチケットを購入&見学をし、次に解剖学博物館に進んでいく形で見学をします。病院の敷地は広く、たくさん建物があるため、非常にわかりづらいですが、たまに看板が出ているので、それに沿って進みつつ、関係者っぽい人がいれば道を聞いてしまった方が早くたどり着けるかと思います。一部の看板には日本語の記載もあります。
 展示物としては、日本では展示が難しいであろう事故や事件の被害者の写真やその展示物であったり、奇形病などの赤ちゃんのホルマリン漬けなどが数多く展示されております。
 その内容から怖いもの見たさの観光客も多いのですが、解剖学や法医学についての説明の展示などもたくさんあり、非常に勉強になる内容が多くあります。英語とタイ語だけにはなりますが、展示の近くにあるQRを読み込むと解説を読むこともできます。
 博物館内は撮影不可です。内容的にも写真の撮影には適していないかと思います。
 タイの学生達がノートを持ちながら、勉強のために見学している姿もたくさん見かけました。
 立地としては、王宮側からチャオプラヤ川を挟んで、ワット・アルンと同じ左岸に位置しています。ただし、ワット・アルンからだと、船で行くのも若干不便で歩くと30分ほどかかるため、一般的ではないかもしれません。
※周辺は地元感のある町並みや市場が広がっているので、散策は楽しいため、私自身は徒歩で行きました。
 1番簡単なアクセス方法は、水上バスのチャオプラヤ・エクスプレスを利用する方法です。N11のター・ロット・ファイ(Thonburi Railway)で降りて歩くとすぐ目の前がシリラート病院になります。
 このター・ロット・ファイの船着場は、2つの名前があるため若干トリッキーになっており要注意です。正式名称はター・ロット・ファイなのですが、英語で記載されている名前は旧名のThonburi Railway(トンブリー列車駅)になっております。

法医学博物館 案内看板
法医学博物館 入り口
解剖学博物館 案内看板
解剖学博物館 入り口

③バンコク最大のパワースポット「エラワン廟」

 大都会のバンコクの町中の交差点の角にちょこんと存在している、バンコク最大のパワースポット、エラワン廟(別名 ターオ・マハー・ブラマ、Thao Maha Brahma)はご存知でしょうか?
 タイ国内ではもともと非常に有名な場所でしたが、最近は海外の旅行者にも「バンコクで1番ご利益のある場所」と知られてきており、いつ訪れても狭い敷地内に人がごった返しています。
 真ん中にある台座に花をお供えしてお祈りをする人々や、屋根のある建物の下で踊り子にタイの伝統舞踏を踊ってもらいながらお祈りをする人々で溢れています。特に踊り子にお願いする列がいつも長蛇になっています。
 訪れる人のほとんどはタイ人ですが、1〜2割程度は海外からの旅行者となっております。入場料は無料ですが、お花や踊りは有料になります。
 アクセスはBTSスクンヴィットラインのChit Lom駅となり、駅から数分で到着できます。この周辺は、大きなショッピングモールがたくさんあり、お土産を買うにも便利な場所です。日光を避けられる屋根付きの長い歩道橋がありますので、散策も快適です!

敷地内にごったがえす人々
お祈りをする人々
踊りを踊ってもらい、お祈りをする人々

④散策の楽しい通りや地域をご紹介!

 純粋な観光地とは少し違いますが、バンコクの中心部にある、散策すると楽しい通りや地域、便利な通り、特徴的な通りなどを簡単にご紹介していきたいと思います。

A. カオサン通り(Khao San Road)

 90年代ごろにバックパッカーであった人には懐かしい響きのある通りだと思います。以前も昔も変わらず世界的に有名な安宿街であり、バックパッカーの聖地であるカオサン通りですが、最近は少しイメージが変わりつつあります。
 年々オシャレなカフェなども増えていき、特にタイの若者達からは人気の通りとして変貌しています。
 夜には以前同様に屋台や怪しいお店、怪しい人たちが溢れており、カオスな雰囲気のカオサン通りの姿も以前同様に残っています。

朝のカオサン通り
朝のカオサン通り
カオサン通りの看板

B. チャイナタウン(China Town)

 2023年以前までバンコクの列車の中心駅であったクルンテープ駅(Krungthep、旧名 ファランポーン)の西側に広がっているのがチャイナタウンです。
 アクセスはMRTのHua Lamphong駅やWat Mangkon駅を出てすぐになります。
 日本にある中華街と同様に、たくさんの本場の味の中華料理、タイで進化したタイ中華料理など、おいしい料理がたくさん食べられる美食の町でもあります。
 チャイナタウンの入り口にある牌楼(別名 中華門、Gate of China Town)をくぐり、チャイナタウンの中心であるヤオワラート通り(Yaowarat Road)に入ると漢字の看板や中国風の建物が目立つようになり、明らかに他のエリアと違う雰囲気を醸し出しています。

クルンテープ駅(旧 ファランポーン駅)
牌楼
ヤオワラート通り

C. タニヤ通り&パッポン通り

 タニヤ通りとパッポン通りは、幹線道路のラーマ4世通り(Rama 4 Road)の南側にある、同じ地域にほぼ隣あった形に位置している通りです。
 タニヤ通り(Thaniya Road)は別名日本人通りとも呼ばれ、居酒屋や日本食レストラン、日本食スーパーなどが揃っており、旅行中に日本のものが必要になったり、日本の味が恋しくなった時は、とりあえずタニヤ通りに来てしまえば解決ができるのではないでしょうか。
 最近は市内にある日本でもおなじみのドンキホーテでも幅広い日本の食材や物が簡単に手に入るようになりましたので、以前と比べると存在感は薄れつつありますが、今でもバンコク最大の日本人コミュニティーのある場所となっております。
 なお、別件ですがタニヤ通りにあるショッピングモールのタニヤ・プラザ(Thaniya Plaza)には日本製ウォシュレット付きのきれいなトイレがありますので、散策の途中で利用するのもよいかもしれません。
 パッポン通りは、かつて夜の町として世界的にも有名な場所でした。バンコクといえばナイトライフ、ナイトライフといえばパッポン通りというように、ある意味バンコクを象徴する場所でもありました。
 しかしコロナ禍になり、客足が途絶え、歓楽街の顔であったゴーゴーバーや風俗店などはほとんどが閉店してしまい、現在でもかつてのにぎやかさが回復していない状態が続いています。
 夜はあまり治安のいい場所ではないのでオススメできませんが、バンコク内での栄枯盛衰を感じる場所でもあるので、日中に少しかつての雰囲気を感じに足を運んでもよいのではないでしょうか。

タニヤ通り
パッポン通り

⑤まとめ

 今回はバンコクのメインの観光地ではなく、穴場スポットを中心にご紹介をさせていただきました。
 1つ1つの観光地が非常に強い個性を持っており、いつ訪れても飽きることがないくらい魅力的な場所であふれています。
 あらためてバンコクの旅行先としての魅力、どんな人でもそれぞれのお気に入りが見つけられる懐の深さを感じることができました。
 歴史探報、美食探し、日常のストレスからの解放。色々な側面からバンコクを楽しんでいただけたらうれしいです!