絶景の天上山と透明な海!神津島で体験する海・山・温泉の完全ガイド

アジア

・登りはきついけど行く価値あり!天上山頂上の白い砂漠と大パノラマ
・潮風を感じる癒やし!温泉保養センターの露天風呂と赤崎遊歩道
・景色と歴史を楽しむ!神津島灯台への軽快トレッキング

※2025年10月時点の情報

 伊豆諸島北部5島の中でも一番南に位置する神津島。東京からより近くにある伊豆大島などと比べると少し距離を感じてしまうため、まだ来島できていない、という人もいるのではないでしょうか。
 神津島は伊豆諸島北部5島の中でも、大きすぎず、小さすぎず、ちょうどいい規模感の島です。登山もでき、海で遊べ、ウォーキングルートもあり、温泉を楽しめる。離島での楽しみ方をまるっと含んだ、知られざる魅力あふれる島なんです!
 今回は、この神津島について、皆さんにご紹介をしていきたいと思います!

①神津島といえば天上山!登山ルートや見どころをご紹介!

 登山とは少し話がずれますが、神津島港に到着後、私は神津島観光協会のサイトから宿を予約したため、乗船ターミナル内にある観光協会の受付で、宿泊代を支払いをし、荷物を預けて山登りに出発しました。
 神津島観光協会サイト経由の予約の場合、チェックイン日及びチェックアウト日の無料での荷物預かりや出発港が、神津島港ではなく多幸港になった場合のバスへの無料乗車券などがもらえます。
 宿に直接予約をしている人の半分くらいは、港に宿の方が迎えに来ていました。伊豆諸島のような小さな離島は基本的には送迎サービスがある宿が多いため、予約をしたら宿に聞いて見てください。

神津島港に停泊しているさるびあ丸
神津島港
客船ターミナル内
客船ターミナル内の神津島観光協会

 それでは本題の登山についてご案内していきます。今回は約4時間半で天上山の見どころをほとんど周った上で下山しました。ゆっくり登る方は、プラス2時間くらい余裕を見ておいた方がいいです。
 実際に登ったルートは下記の通りです。

  1. 神津島港
  2. 黒島登山口
  3. 黒島山10合目
  4. オロシャの石塁
  5. 千代池
  6. 表砂漠
  7. 裏砂漠
  8. 裏砂漠展望地
  9. 新東京百景展望地
  10. 不動池(ハート池)
  11. 天空の丘
  12. 不動池展望地
  13. 最高地点
  14. 治山工事跡
  15. 不入ガ沢
  16. 白島登山道
  17. 白島6合目
  18. 白島登山口
  19. 神津島港

 それぞれの移動の所要時間と詳細は下記の通りです。

神津島港→黒島登山口 30分 

 港から登山口に到着する直前に「山の神 冷風穴」という涼しい風が出てくる穴があります。そちらを過ぎるとすぐに黒山登山口に到着します。
 入り口に木の杖が置いてあり、無料で借りれるので、絶対借りて行きましょう!早速のぼりが急で必要になります!山頂付近でもクモの巣を避けたりするのに重宝します!
 登山口にはトイレもあるので使っておきましょう。不動池までしばらくトイレはありません。
 観光案内所でもらった登山マップが非常に役に立ちましたので、まずは港の観光協会で登山マップを手に入れてから登りましょう!

山の神 冷風穴
山の神 冷風穴
黒山登山口付近からの神津島港方面の景色
登山口にあるトイレ
黒山登山口 無料で杖が借りれます
天上山の案内板
観光協会でもらえる登山マップ

黒島登山口→黒島山10合目 40分 

 延々と急なのぼりが続き、ここが1番きつかったです!最初が1番の脱落ポイントですが、ここをのぼり切ると他にきつい場所はありませんでした!
 途中、草が覆い茂った場所があったりしますし、8合目には人面岩があったりと、景色に変化もあるので、楽しみながら登っていくと、きつい坂道でも若干気がまぎれると思います!

草の茂った山道
8合目の人面岩の案内板
人面岩
10合目にある道案内の案内板

黒島山10合目→オロシャの石塁 5分

 この辺から登山道が細く、よりうっそうとしており、木々や草をかき分けながら進まないといけなくなります。
 途中にたくさんクモの巣があるので、登山口で借りた杖を使って、クモの巣をかき分けながら進んでください。

オロシャの石塁
オロシャの石塁からの景色

オロシャの石塁→千代池 5分

 池が干上がっており、水が全くなかったため、上から見ただけで下までは下りませんでした。

千代池への案内板
千代池へ続く山道
千代池
千代池

千代池→表砂漠 15分

 途中から急に地面が白砂に変化していき、今までと全く違った景色が広がってきます!本当に東京とは思えない!個人的にはこの表砂漠から裏砂漠にかけての景色が1番のお気に入りです
 表砂漠にはベンチがいくつかあるので、ちょっと休憩するにはもってこいです!

表砂漠の案内板
表砂漠
表砂漠

表砂漠→裏砂漠 15分

 引き続き砂漠ですが、より荒涼とした風景が広がっており、月面を思い出します。

裏砂漠の案内板
裏砂漠
裏砂漠

裏砂漠→裏砂漠展望台 往復10分

 天気が良ければ三宅島や御蔵島が見えます。今回は若干くもってて三宅島しか見えませんでした。

裏砂漠展望地への道
裏砂漠展望地の案内板
裏砂漠展望地からの景色

裏砂漠→新東京百景展望地 15分

 ここからは式根島、新島、利島、伊豆大島が見えます。

新東京百景展望地の案内板
新東京百景展望地からの景色
新東京百景展望地からの景色

新東京百景展望地→不動池(ハート池) 5分

 不動池も干上がっており、水が全くありませんでした…残念。不動池の近くに小屋があり、一見トイレに見えないのですが、道中唯一のトイレがここにあります。

不動池の案内板
不動池
不動池
不動池の鳥居
不動池のトイレ

不動池(ハート池)→天空の丘 5分

 正直、景色が新東京百景展望地とほとんど同じなので、どちらかに行けばいいと思います。

天空の丘
天空の丘からの景色

天空の丘→不動池展望地 10分

 不動池のハート型を展望地から見ることができます。今回は残念ながら干上がっていましたが…

不動池展望地から見た不動池

不動池展望地→最高地点 15分

 天上山の頂上です!神津島港や町が下の方に見えます。非常に切り立った崖が近くにあるため、落ちないようにご注意ください。

天上山 頂上付近
天上山頂上

最高地点→治山工事跡 10分

 頂上から見えた切り立った部分がこの治山工事跡です。ここから下へ急峻な崖が続いていて大迫力です。

治山工事跡
治山工事跡
治山工事跡

治山工事跡→不入ガ沢 5分

 伊豆諸島の神々の伝説の舞台となった場所です。見た目は正直それほど他と比べて何かがある、という訳でもありませんでした。
 左手に白島登山道の下山道の入り口があります。

不入ガ沢へ続く道
不入ガ沢

不入ガ沢→白島6合目 30分

 途中までは開けた道なのですが、その後に森の中に突入します。白島6号目にはトイレがあります。黒山登山口で杖を借りた場合は、こちらでご返却ください。

白島6合目に続く坂道
白島6合目の案内板
白島6合目のトイレ
借りた杖の返却場所

白島6合目→白島登山口 30分

 下りが疲れた足には結構きついですが、途中にたくさんロープが設置されているので、つかまりながら進むとより安全だと思います。

白島登山口→神津島港 20分

 坂道がけっこうきついので、疲れて足がおどっている場合は、気をつけて進んでください!これで天上山の登山が終了となります!

②お手軽ウォーキングルート!はるか展望台と十字架コース

 はるか展望台と十字架コースという名のウォーキングルートを散策しました。所要時間は約2時間です。涼しい朝の時間帯の散策がオススメです!このウォーキングルートを歩くと神津島南西部の見どころを網羅することができます!
 はるか展望台と十字架コースで見学する場所や順番は下記の通りです。

  1. 神津島港
  2. はるか展望台
  3. ありま展望台とジュリアの十字架
  4. 神津島灯台
  5. 千両池
  6. 神津島港

 若干の勾配はありますが、神津島灯台の標高が120m程度なので、それほどキツくありません。ありま展望台にはベンチがあり、休憩にちょうどいいです。

はるか展望台
はるか展望台から望む前浜海岸
ありま展望台とジュリアの十字架
ありま展望台からの景色
ありま展望台とジュリアの十字架

 神津島灯台から千両池へは近道の脇道があるのですが、大きなクモやクモの巣だらけのため、途中で断念しました。
 そのため、遠回りをして千両池へ行く必要があります。千両池の入り口にはトイレがありますので、利用しておくとよいかと思います。このウォーキングルートでは千両池か、途中の臨時ヘリポート前の2カ所しかトイレがありませんので、ご注意ください。
 なお、実はこの千両池は上からは見えないため、下に下がっていく必要があるのですが、途中非常に足場の悪いところなどがあるため、注意が必要です。
 千両池に近づくことはできるのですが、道なき道を進んで、ロープを頼りに岩場を進まないといけないため、非常に危険です。
 ある程度下がっていけば、そこからとてもきれいな千両池を見ることができますので、一番下へは行くことなく、途中で引き返すことをオススメします。

 こんな大変な千両池ですが、その圧倒的な景観は見る価値あり!ですので、ぜひあきらめず足を運んでください!

神津島灯台
灯台から千両池へ抜ける裏道
千両池入り口のトイレ
千両池
千両池へ続く降り階段
千両池

③神津島北部散策!赤崎遊歩道から神津島港

 この項目では、島の北端付近にある赤崎遊歩道から南に進んで神津島港まで続く行程での見どころについて、ご紹介をしていこうと思います!
 私は、11時に神津島港からバスに乗って赤崎遊歩道へ行きました。料金は200円でPayPayでも支払えます。15分で到着します。バスは1日に4本しか出ていないため、利用する場合は事前に時間をご確認ください。
 帰りは赤崎遊歩道から観光をしながら神津島港まで散策しました。温泉の入浴にどれくらいの時間を割くか次第ですが、4時間もあれば戻って来れると思います。
 実際に回ったルートは下記の通りです。

  1. 赤崎遊歩道
  2. 踊り岩
  3. めいし遊歩道
  4. 神津島温泉保養センター
  5. 沢尻海岸
  6. うず巻岩
  7. えんま洞
  8. 神津島港
神津島港から赤崎遊歩道へ行くバス
神津島港のバス停

 赤崎遊歩道は入場無料とは思えないくらい満足度の高い場所です。遊歩道があるので、遊歩道の散策だけでも楽しいのですが、友人、ファミリー、カップルでの旅行であれば、ここで泳いだり、飛び込んだり、シュノーケリングしたりすると絶対に楽しいと思います!
 赤崎遊歩道から南へ15分ほど進むと、道沿いの左手に踊り岩が見えてきます。地殻変動でグネグネ曲がった地層が非常に不思議な形をしています!

赤崎遊歩道のバス降車場所
赤崎遊歩道
赤崎遊歩道
赤崎遊歩道 ここから先は立ち入り禁止
遊歩道から見た立ち入り禁止の先の部分
赤崎遊歩道
赤崎遊歩道入り口にある無料トイレ
帰りのバス停
帰りのバスの時間
踊り岩

 めいし遊歩道は神津島温泉保養センターを通り過ぎたところに入り口があり、遊歩道を進んでいくと、丘の上の神津本道が出口になります。
 逆からも入ることができるので、赤崎遊歩道から歩いてきたのであれば、神津本道側から入って、神津島温泉保養センター側に出た方が効率的かと思います。
 遊歩道は15分くらいで回ることができます。

めいし遊歩道 入り口の看板
めいし遊歩道
めいし遊歩道
めいし遊歩道
めいし遊歩道 神津本道側の入り口
めいし遊歩道近くの地層がグネグネの岩

 神津島温泉保養センターは、11〜20時まで営業しています。館内にはレストランがあり、レストランは11:30〜14:00で一度休憩になり、16:30から21:00までが夜営業となります。温泉は特に閉まる時間帯はないので、ご心配不要です。
 入浴料は800円なのですが、港の観光案内所で600円の割引券が販売されていますので、購入してから行きましょう!
 海岸側に露天風呂があり、小露天風呂、大露天風呂、展望露天風呂の3つがあります。2025年10月現在、大露天風呂だけお湯が入っていませんでした。露天風呂へは館内の廊下から入ります。男女混浴で水着着用が必須です。
 タオルも販売のみのため、訪問時は水着とタオルを忘れないようにしてください。更衣室には脱水機もありますので、露天風呂に入浴後に脱水して持ち帰ることができます。
 神津島温泉保養センターから沢尻海岸、うず巻岩、えんま洞を見学しながら南に進んでいくと20分ほどで神津島港に到着します。
 沢尻海岸からの夕陽は非常にきれいですので、ぜひ時間が合えばサンセットの時間にお出かけいただければと思います!

神津島温泉保養センター 看板
入り口前にある足湯
唯一お休みだった大露天風呂
神津島温泉保養センター前にあるバス停
神津島温泉保養センター
レストランの営業時間案内
更衣室
更衣室ロッカー
脱水機
神津島温泉保養センター 施設内
沢尻海岸
沢尻海岸の夕陽
沢尻海岸の夕陽
うず巻岩
うず巻岩
えんま洞
えんま洞
えんま洞

 町の中心まで戻ってきましたら、島で一番の規模のスーパーであるマルハンでお買い物してホテルへ帰りました。
 名物の塩辛や島ずし、神津島のHyuga Breweryの地ビールがおいしかったです!
 参考までに購入した3つの地ビールについて、簡単にご紹介します。
・Angie 名産の明日葉を利用したペールエール。若干クセがありますがおいしい!
・あかり スモーキーなペールエール
・じもてぃらがぁ 天草を使ったラガービール

スーパーマーケット マルハン
Hyuga Breweryの地ビール
神津島名産 塩辛
島ずし

④予約していたジェット船運休のため、思いがけず多幸湾観光

 前線の影響で、予約していたジェット船が欠航のため、12:10発の「フェリーあぜりあ」に変更しました。出航する港も多幸湾に変更のため、バスで移動しました。いやー島旅舐めてました…
 神津島港から多幸港へのバスは9:05と12:15のみとなり、間に合うためには9:05に乗らなければなりませんでした。(タクシーもあります)
 多幸港の横に多幸湧水があります。東京の名湧水57選に選ばれており、飲むこともできます!多幸港から見える天上山の山肌が大迫力です。地滑り跡っぽいのもありました。
 乗船したフェリーあぜりあ号については、新島編の記事で詳細をご紹介したいと思います。

多幸湧水
多幸湧水
天上山の山肌
天上山の山肌

⑤まとめ

 今回は、伊豆諸島北部5島の最南端の島、神津島についてご紹介をいたしました。登山に海遊びに、多岐に渡るアクティビティを楽しめる神津島、いかがでしたでしょうか?
 天上山の登山については、伊豆諸島北部の中でも一番本格的で楽しめる登山道だと思います!
 最後に神津島に実際に訪問して感じた感想を簡単にまとめておこうと思います!

  • がんばったら徒歩でも観光できる!
  • 勾配がきついから自転車は向いていないかも?
  • 天上山の登りがきつい!でも山頂の砂漠の景色が最高!
  • 赤崎遊歩道、無料であのクオリティはすごい!みんなで行ったら絶対楽しい!
  • スーパーの島ずし、名産のイカの塩辛、伊豆諸島で唯一の地ビール、どれも最高でした!