・ジョグジャカルタからソロへ!電車で快適アクセスガイド
・王宮と市場を効率的に回る!ソロ市内観光のモデルルート
・二つの王宮を巡る:マンクヌガラン王宮とカスナナン王宮
・ソロの熱気を感じる!三大市場(トリウィンドゥ・クレウェル・グデ)
※2025年9月時点の情報
※100IDR(インドネシアルピア)=約1円
ジョグジャカルタの東70kmに位置する古都ソロ。マタラム王国がソロに遷都した1745年に正式名称がソロから「スラカルタ」に変わりましたが、今でも昔ながらの名称であるソロの名前で呼ばれております。
駅名も空港名も街中の看板もスラカルタではなく、ソロと表記されており、現地の人々がどれだけ昔からの名前に愛着があるのかが、感じられます。
ソロの町には2つの王宮や魅力的な市場など、観光資源がたくさんありますが、一大観光地であるジョグジャカルタの影に隠れてしまい、残念ながらたくさんの観光客が訪れているとは言えない状況です。
なお、ソロはバティックの名産地としても有名です。バティックとはジャワ更紗とも呼ばれる、蝋(ろう)で模様を描く染めもので、バティックに興味がある方にもソロはオススメです!
今回は、そんな知られざる魅力的な古都ソロを皆さんにご紹介していきたいと思います!
①ジョグジャカルタからソロへは近郊列車がオススメ!
ジョグジャカルタからソロのバラパン駅(Solo Balapan)へは近郊列車で1時間程度で行くことができます。
近郊列車は1時間に1本程度の割合で運行しております。近郊列車のジョグジャカルタ駅の乗り場は空港列車や中長距離列車とは違う入り口となり、駅の一番右奥側から入場することになります。
「Commuterline」の看板の指す方向に進んで行くと、近郊列車用の駅舎が左側に見えてきます。チケット売り場は近郊列車の駅舎の左側にあり、係員の方はたいてい簡単な英語ができます。




ジョグジャカルタからソロへの実際の運賃は8,000IDR(約80円)と言われたのですが、ICカードがないと乗れないシステムで、初回は40,000IDR(約400円)を支払って、40,000IDRがチャージされたカードを購入しないといけません。ソロを往復したり、プランバナンを列車で行ったりする以外は、他に観光客が近郊列車に乗る用事はないため、そもそも40,000IDRを使い切ることは至難の技だと思います。
ソロへ行く列車は「Palur」行きとなり、ソロのバラパン駅はジョグジャカルタ駅から10駅目の駅になります。
ジョグジャカルタ駅は始発駅になりますが、列車の出発10分くらいまではプラットフォームに入ることができません
カードでタッチして改札に入ったすぐ近くにベンチがありますので、その辺で待つようにしましょう。時間になると駅員が何やら声をかけて、回りの人が動き始めますので、他の人に合わせて列車に移動します。
列車内は日本の列車と非常に似たような作りになっており、既視感を覚えます。それもそのはず!列車の車両は日本とインドネシアの会社の共同開発なんです!なんだかよくわかりませんが、ちょっとうれしい!
ソロ・パラバン駅(Solo Balapan)の改札を出た際も残額が表示されないため、実際に8,000IDRで行けたかは定かではありませんが、少なくとも最初の40,000IDRで余裕で事足りていると思います。
ソロには駅が3つほどありますが、観光に便利なのはこのパラバン駅になりますので、訪れる際は間違えないようにしましょう。












②ソロ市内観光のオススメのルートは?移動手段はどうする?
ソロは比較的大きな町ですが、メインの観光地は町の中心に集まっており、十分徒歩での観光が可能です。
配車アプリのGrabも安価で利用が可能ですので、歩き疲れた場合や、歩きたくない場合は、どんどん利用していきましょう!
私はソロに2泊してゆっくりしましたが、徒歩で6時間程度で周ることができます。1日で十分観光が可能ですのでジョグジャカルタからの日帰り観光も問題ありません。
実際に私が徒歩で周ったルートは下記の通りです。
- マンクヌガラン王宮(Pura Mangkunegaran)
- トリウィンドゥ市場(Pasar Triwindu)
- クレウェル市場(Pasar Klewer)
- カスナナン王宮(Kraton Kasunanan)
- グデ市場(Pasar Gede)
③今でも王族の末裔が住む、現役の王宮!マンクヌガラン王宮
マンクヌガラン王宮(Pura Mangkunegaran)の入り口は、Jalan Ronggo Warsito沿いにあります。ビールが買える貴重なスーパーのAtriaの斜め前になります。
見学は必ずガイドさんと一緒に回らないといけません。チケットにはガイドさんへのチップが含まれていないので、見学終了後に渡すようにしましょう。チップが必要な旨、事前に係員の人から言われました。
入場料は30,000IDR(約300円)です。非常にめずらしいのですが、支払いは現金不可となっており、クレジットカードでの支払いのみとなります。
見学の最後にお渡しするガイドさんへのチップは30,000〜50,000IDR(約300〜500円)が目安です。ガイドさんが自分1人のためだけについている場合は50,000IDR、グループで回っている場合は30,000IDR程度で大丈夫かと思います。



水曜日は午前中に宮廷舞踏の練習が大広間で無料で見ることができます。ソロの舞踏の特徴としては、とてつもなくスローテンポで踊るというところです。見ているとスローすぎて逆に疲れる踊りなのだろうなと感じます。



現在も実際に権限のない、象徴としての王子は右側奥の住居に住んでおり、左側はもともと王妃の建物ですが、見学が可能になっています。たまに王族の女性が帰ってきた時は、左側の建物を利用することもあるそうです。
左側奥にはレストランがあり、予約制で利用することができます。内部の博物館や中庭、住居などガイドがしっかりと説明してくれるので、満足度も高いです。
1人だけ日本語ができるガイドさんがいるようですので、必要な場合は入り口でリクエストするといいと思います。ただし、すでに他の人の説明をしている場合は、待ち時間が発生してしまうので、ご注意ください。






④スラカルタ王宮とも呼ばれる町のシンボル、カスナナン王宮
バティックで有名なクレウェル市場から徒歩5分程度でカスナナン王宮に到着します。王宮に入るとチケット売り場がどこなのかわかりづらいですが、再度一旦左側の出口から道路に出てL字に進んでいくと右手にチケット売り場があります。
王宮に入ったところからチケット売り場までは200mくらいしかないのですが、バイクで送ってあげる、などの声がけがあるので無視して歩いていきましょう。
入場料は60,000IDR(約600円)です。今回もマンクヌガラン王宮と同じく、ガイドさんが同行して見学をする方式ですが、マンクヌガラン王宮と違い、チケットにはガイド料金も含まれているため、終了時にチップを渡す必要はございません。
日本語のガイドはいないそうで、英語ガイドに同行してもらうことになります。マンクヌガラン王宮と比べるとガイドが不足しているようで、タイミングが悪いと長い時間待たされることになります。今回は20分ほどチケット売り場のベンチで待たされました。





ガイドさんと合流し、中庭に行く際は、帽子を取って、サンダルの場合は脱いで預ける必要があります。靴はなぜかOKでサンダルだった人だけ素足で中庭を見学します。なぜでしょう…?
中は博物館も併設されており、ガイドさんがいろいろ説明をしてくれます。
簡易的なお土産屋兼飲み物屋が中にあり、Jamu(ジャムウ)と呼ばれるインドネシアの伝統的な健康飲料が5,000IDR(約50円)で飲むことができます。薬草や漢方的なものがたくさん入っているのですが、ジンジャーの味が強めで砂糖も入っているので飲みやすくしてくれています。







⑤トリウィンドゥ・クレウェル・グデの3大市場を散策!
マンクヌガラン王宮から徒歩3分程度でアンティークの市場である、トリウィンドゥ市場(Pasar Triwindu)に到着します。
建物は2階建てになっており、ところ狭しとアンティークショップが並びます。基本的には観光客目当てのお店のはずですが、客引きなども全くなく、ゆっくりと見ることができます。





バティックで有名なカウマン地区(Kauman)の路地を抜けてすぐにバティックや衣料品で有名なクレウェル市場(Pasar Klewer)があります。
市場は複数の棟に分かれており、市場の周りにも生地屋やバティック屋が立ち並んでいます。
周辺にはスウィーツの屋台なども立ち並んでいます。






カスナナン王宮から徒歩20分ほどで、食料品を扱っているグデ市場(Pasar Gede)があります。ここは中の見学も楽しいですが、スイーツもおすすめです。
市場の周辺や市場の1階にはたくさんのスイーツ屋台があり、ココナッツミルクとシロップがベスのいろいろなEs Dawet(エス・ダウェッ)を食べることができます。ドリアン味のエス・ダウェッなんかもありました!



⑥まとめ
今回は、ジョグジャカルタから東70kmに位置する、知られざる古都ソロについてご紹介をさせていただきました!
ソロについては、あまり情報が多くないので、訪問されるご予定の方はぜひ参考にしていただければと思います!
最後に、今回のソロでの滞在を通して、感じたことをまとめていこうと思います!
・ジョグジャカルタから日帰りも可能!気軽に訪れられる魅力的な古都!
・ガイド付きでの見学がマストってけっこうめずらしい!豪華な2つの王宮がよかった!
・王宮の天井や空港の天井がバティック柄!バティック名産地の誇りを感じた!
・列車のICカードの40,000IDRが使いきれない。なんかもったいないな…片道チケットも売って欲しい
・市場がそれぞれ特徴があり、散策が楽しい!