・驚きの路線網!人口1万人のミニ国家がミクロネシアのインフラを担う
・ユナイテッド航空より快適!?ナウル航空の抜群のサービス
・天国から地獄へ……。運行数が少ないのに「あっさり欠航」になる離島の洗礼
・島に取り残されないために!もし代替となる他社便があるならそちらを選ぶべき理由
※2026年3月時点の情報
※1USD(アメリカドル)=約155円 記事内ではドルと表記
バチカン市国、モナコに次いで世界で3番目に小さな国、ナウル。そんな小さな国に、国の規模とは見合わないミクロネシア地域の主要な航空路線を担うナウル航空という航空会社があるのはごぞんじでしょうか?
今からおよそ50年前の1970年代に鹿児島とナウルを結ぶ直行便があったことも知っている人はほとんどいないかもしれません。
現在でも非常に広範囲の航空路線を持つナウル航空ですが、唯一ナウルに就航している航空会社としても知られています。
今回は、ナウル航空を利用してミクロネシア地域を旅行してきましたので、その時の体験をもとにナウル航空についてご紹介していきたいと思います!
①知られざるもう1つのアイランドホッパー!ナウル航空
ナウルは世界で3番目に小さい島国ですが、なぜかナウル航空は、このミクロネシア地域では結構な規模のネットワークを持っており、ポンペイ以外にも、パラオのコロール、オーストラリアのブリスベン、フィジーのナンディ、マーシャル諸島のマジュロ&クリスマス島、キリバスのタラワなどを結んでいます。
この地域を周遊する人は、ナウルに行かない場合でもお世話になることがあるかもしれません。
今回、私はミクロネシア連邦のポンペイからマーシャル諸島のマジュロ経由でキリバスのタラワに行く便、キリバスのタラワからナウルに行く便、ナウルからキリバスのタラワ経由でマーシャル諸島のマジュロに行く便の計3回利用をさせていただきました。
特におもしろい路線としては、深夜にパラオのコロールを出発し、1日半をかけてミクロネシア連邦のポンペイ、マーシャル諸島のマジュロ、キリバスのタラワ、ナウル、オーストラリアのブリスベンを各駅停車していくアイランドホッパー便も運行しております。
実際に私が利用したものも上記のアイランドホッパーの途中区間だけを利用した形になります。
ユナイテッド航空のグアム、ミクロネシア連邦、マーシャル諸島、ホノルルを結ぶアイランドホッパーは旅行好きの間ではとても有名ですが、なぜかナウル航空のアイランドホッパーは知られていません。
ユナイテッド航空のアイランドホッパーについては、別の記事でご紹介しておりますので、ご興味のある方は、下記のリンク先の記事をご参照ください!
②ナウル航空の高い運賃&厳しいキャンセル条件、最高の機内サービスについて
広域に渡る路線網などの話をしていくと、ぜひ乗ってみたい!という人もいらっしゃるかと思いますが、実はナウル航空にはいろいろなオススメの点と注意点があるんです!
A. 航空運賃
基本的にナウル航空が運行する路線は、ナウル航空の独占路線もしくは、運行会社や便数の少ない希少路線のため、市場原理が働かず、料金が高めの設定になっております。
たとえば、1時間程度に満たない短距離のフライトでも片道4〜5万円もします!
B. キャンセル条件
チケットのキャンセル条件もキャンセル不可のため、値段の割に厳し目の条件設定になっています。
通常ですと高額のチケットの場合、何十%もしくは定額のキャンセル料を支払えば、それ以外は払い戻しになるのですが、ナウル航空は「non-refundable」、つまりキャンセル不可になっています。
このキャンセル不可については、勘違いしている人が多いのですが、あくまで航空チケット自身の部分は返金されませんが、燃油サーチャージや出入国税などの税金部分は返金になりますので、ご注意ください!
まったくお金が返ってこないわけではないのですが、他の航空会社と比較しても、さすがにキャンセル不可は厳しいです。
別の記事でご紹介を予定していますが、この高額のチケット&キャンセル不可の条件と後述するフライト運行の不安定さが、もともと申請が煩雑&長期間かかるナウルの入国ビザの申請のハードルをとてつもなく高く引き上げています!
C. 機内サービス
有名なユナイテッド航空のアイランドホッパー便では、グアムからチュークの区間の軽食以外は機内食は出ず、飲み物のサービスもソフトドリンクのみ&便や時間によっては提供されないこともあります。
その点、ナウル航空は機内サービスは短い区間でも機内食も出ますし、アルコールも無料で頼めますので、機内サービスについては完全にユナイテッド航空の上位互換です!
ビールはバドワイザービールとバド・ライトビールがありました。

③ナウル航空の利用した便について、ご紹介!
A. ミクロネシア連邦 ポンペイ発 マーシャル諸島 マジュロ経由 キリバス タラワ行き
ポンペイ空港では、チェックインカウンターでチェックインをしたら、すぐ右にある「DEPARTURE FEE」というところで出国税25ドル(約3,875円)を支払うとレシートを貼り付けた搭乗券をもらえます。
中に進むとすぐに小さな出国審査カウンターがあるので、出国手続きをして、セキュリティチェックを抜けると搭乗口に出ます。



1番搭乗口はナウル航空、2番搭乗口はユナイテッド航空の専用の搭乗口になります。
搭乗エリアには小さな売店と小さなカフェがあるので、最後にここで何かを食べたり買ったりしてもよいかもしれません!
搭乗時間になるとスタッフの方が大声で搭乗開始を知らせてくれます。搭乗口から飛行機へは歩いて向かいます。



搭乗時間になるとスタッフの方が大声で搭乗開始を知らせてくれます。搭乗口から飛行機へは歩いて向かいます。
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シート並び 3/3 液晶画面はなく、USB充電のソケットはあるものの故障?なのか反応しませんでした。
ポンペイを出発し、マーシャル諸島のマジュロに寄港し、1時間後に、キリバスのタラワに向けて出発します。
このフライトは早朝にパラオを出発し、いろいろな島をホッピングしながら、深夜にオーストラリアのブリスベンに着くという、ユナイテッド航空のアイランドホッパーも顔負けの、隠れたもう1つのアイランドホッパーになっています!


ポンペイからマジュロの間で出た機内食は、ポークかチキンで、私はポークを選びました。
機内食ではイスラム教やヒンドゥー教が豚を食べられないため、あまり提供しないのですが、とても珍しいと思い、頼んでしまいました!

マジュロからタラワの区間では、サンドイッチ、チョコスナック、飲み物のサービスがありました。
機内で入国カードと税関申告が1枚になった用紙と健康カードが配られます。


タラワ空港に到着して歩いて建物まで進みます。建物の入り口で係員が用紙をきちんと書いているかをチェックして、入国審査に進みます。ガラガラなのですぐに入国完了です。
バゲージクレームを過ぎたら、税関で荷物をセキュリティチェックの機械に通して外に出ます。
B. キリバス タラワ発 ナウル行き
ナウル航空のタラワ空港でのチェックインが出発の1時間半前とかなり早めに締め切られますので要注意です。
タラワ空港は非常に狭い空港なので迷うことはないと思います。出発ロビーに入ると、左側にナウル航空のチェックインカウンターがあります。
チェックイン時にナウルの入国許可証(ビザを現地で発行しますよという証明書)とパスポートを提出します。



チェックインをしたら、左側に進むとセキュリティチェックと出国審査があり、そこを抜けると搭乗口に出ます。
チェックイン時に渡されるキリバスの出国カードも記入しておきましょう。


搭乗口は1つしかなく、そこから各飛行機の駐機している場所に歩いて搭乗します。
搭乗口に着くと、まだ出発2時間前なのに自由に搭乗が可能で、全員そろったからと言って、予定の1時間半前に出発してしまいました…とてつもなく適当です…



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シート並び 3/3 液晶画面もUSB充電もありません
1時間の短いフライトですが、スナックと飲み物のサービスがあります。
ビールは以前乗った機体と違って、オーストラリアのVBビールでした。飲み物を積み込んだ場所によって銘柄が変わるんでしょうね。

機内では入国カード、税関申告書、健康カードが1枚になった用紙を配ってくれるので、記入して用意しておきましょう。

案の定、ナウルにも1時間半ほど早く到着しました!
到着したら徒歩で建物まで移動して入国審査です。パスポートの入国許可証を提出すると何の質問もなく、簡単に入国スタンプを押してくれました。
最近では珍しく、パスポートの1ページを丸ごと使う大きいスタンプでした!
C. ナウル発 キリバス タラワ経由 マーシャル諸島 マジュロ行き
朝5:50にナウルを出発し、キリバスのタラワに1時間ほど寄港をしてから、9:25にマーシャル諸島のマジュロへ到着します。
ナウル空港に入ると、左側にナウル航空のチェックインカウンターがあります。パスポート以外にマーシャル諸島を出る時のチケットの提示も求められました。
機内持ち込み手荷物は重さを測られた上で、OKとなりタグを付けて持っていきます。
狭い空港ではありますが、チェックインは出発1時間前とかなり早いタイミングで閉まってしまいますので、余裕を持って空港に到着しましょう。

チェックイン時にナウルの出国カードとマーシャル諸島の入国カード、税関申告書がもらえますので、まずは出国カードを記入しましょう。
マーシャル諸島の入国カードと税関申告書は今まで見た中で1番バカでかい用紙でした。


出国カード記入後は2階に上がって左のドアを進むと出国審査とセキュリティチェックがあります。
セキュリティチェックを終えたら搭乗ゲートに到着です。ゲートは1つしかありませんので、迷うことはありません。小さな売店もありますので、飲み物や簡単なお土産であれば、ここで購入することが可能です。
搭乗ゲートからは階段を降りて、徒歩で機体へ向かいます。





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シート並び 3/3 液晶画面なし、USB充電なし
ナウルからタラワの区間では、スナックと飲み物のサービスが、タラワからマジュロの区間では、チキンラップサンドと飲み物のサービスがありました。
ナウル航空は搭乗する便によって搭載しているビールの銘柄が違っているのがおもしろいです。今回はオーストラリアのCARLTON MID BEERでした。



途中、キリバスのタラワ空港で1時間ほど駐機します。その先までいく乗客はそのまま機内で待機します。
その際にテロ防止のために機内に残っている荷物が誰のものかのチェックが入りますので、自分の荷物をさし示してください。
荷物が誰のものか分からない場合は、機外に出されてしまうため、自分の席から遠いところの棚に荷物を置いている人は注意が必要です。
マジュロ空港到着後は徒歩で入国審査まで進みます。そこでパスポート、入国カードと帰りにチケットを係員に提示をして入国します。


④便数が少ないのに欠航が多発のナウル航空!運が悪いと旅程崩壊の命取りに!
ナウル航空に限ったことではないのですが、この地域のフライトは数が限られていることが多く、週に2便くらいのことも多いです。
にもかかわらず、特にナウル航空は平気で頻繁に&直前にフライトキャンセルをしてきますので、旅行日程に余裕がない方は、注意が必要です。
今回、私はナウル航空利用でナウルに1週間ほど滞在する予定だったのですが、2回のフライトキャンセルが続き、フライト変更で滞在が1週間から3日に変更となり、最後には到着3日前にフライトがキャンセルとなり、結局ナウルには到着日の夕方から次の日の早朝の実質半日しかいることができなくなってしまいました…
ナウルへの渡航が今回の旅行のメインであったにもかかわらず、消化不良でナウル訪問が終了してしまいました…あんなにビザの取得でリスクを取ったあげく、苦労したのに…
ナウル航空はミクロネシア地域で豊富な路線やすばらしいサービス内容など、いい部分がたくさんあるのに、この大きなマイナス点により、よほどのことがないと正直選びたくない…という気持ちになってしまうのが残念です。
⑤突然のキャンセル、不可解なメール&迫るビザ期限!
ここからは実際に私が経験した状況と問題点および解決策について、ご紹介をしていきたいと思います!
A. 出発2日前にキリバス タラワ発 ナウル行きのフライトがキャンセル
直前になり急遽フライトのキャンセルメールが届きました。ナウルに行くにはナウル航空しかなく、且つ週に2便程度しか運行していないため、自動的にキリバスのタラワでの幽閉が確定します。
タラワにはホテル自体が少なく、ネット上で予約できるホテルは1件しかありません。他のホテルへはメールや電話、もしくは直接訪問して空きを確認しなければならず、急遽タラワの町に放り出され、ホテルを探しに行かないといけなくなりました。
B. 再度出発直前にナウル行きがキャンセルになり、キリバス滞在が2日延長になりました
再度フライトがキャンセルになり、再度タラワの町でホテルを探すはめになりました。
これ以上、フライトキャンセルが続くと、ナウルのビザの有効期限が過ぎてしまうため、そもそもの入国自体も怪しくなってきます。
ナウルのビザの取得は世界でも有数のハードルの高いビザと知られており、せっかく取れたビザで入国できなかったら、今後ナウルに行くことに挑戦する気力すら萎えてしまいそうで、非常に怖かったです…
C. 出発前日に間違ったフライト日時でお知らせメールが届いて混乱しました
なぜか出発の前日に自分の乗る予定である便とは違う日程の便の案内メールが来ました。そのメールの便ではナウルに到着する前にナウル出発の便が出てしまい、実質上搭乗が不可能になってしまいます。
ナウル航空のホームページ上から見える自分の予約と案内メールの予約便が全く違うため、より混乱してきます。
そのため、どちらの予約が現在自分の予約として残っているのかナウル航空に聞きに行くのですが、タラワの街中にナウル航空のオフィスはなく、1時間ほど離れた空港のオフィスに行かないといけません。
しかも空港のオフィスも運行便がある日しかスタッフがいないので、日にちを選ばないと会うことができません。
運が良く会うことができても、なにを聞いても「私はわかりません」しか回答が帰ってきませんでした。
結局、ナウル航空の搭乗予定だった日の当日に案内メールの内容は無視して、チェックインカウンターに行き、無事予定通りの便にチェックインすることができました。
とはいっても、前述した通り、もともと1週間の滞在の予定のナウル旅行が半日のみになってしまい、ぜんぜん大丈夫ではないのですが…とりあえず、キリバスを脱出することができるという気持ちでうれしくなりました。
同じ時期にナウル航空は欠航を連発していたようで、キリバス国内で閉じ込められた外国人が大勢発生し、ホテルも混み合ってしまっていたようです。
実際に、キリバスのクリスマス島行きのナウル航空がキャンセルになり、次の便は10日後と案内され、絶望に打ちひしがれている観光客にも会いました。
なぜこのようなことが起きるのかについては、いくつかの具体的な要因があり、下記の通りとなっております。こちらは、現地のナウル人やナウル航空のスタッフにいろいろ聞いた話となります。
- 政府高官もナウル航空の機体を利用しており、彼らの予定が何よりも優先されます
- 保有している機体が老朽していることが多く、整備不良等でフライトキャンセルが発生します
- そもそもの保有している機体の数が多くありません
- それにもかかわらず、ソロモン航空など周辺の小国の航空会社に機体をリースしているため、ナウル航空の運行として使える機体の数が、より少なくなります
まず、ナウルという国は人口も少なく、国も世界で3番目に小さい国なのですが、政治家や大統領の権力がとてつもなく大きく、いつでも政治家たちの都合が優先されるため、彼らが飛行機が必要になると優先的に利用されるようです。
しかもナウル航空は航空機自体はギリギリの機体数しか保持していないため、瞬く間に一般の搭乗客が利用する便に影響がおよび、直前のキャンセルに陥るそうです。
そのため、実際にナウル航空の職員にも理由などは明確に伝えられておらず、当日にキャンセルの連絡がくるということも日常茶飯事のようなので、航空会社のスタッフに何を聞いても「私は何もわかりません」という回答しか返ってこないようです。
もう少し航空会社や政府には、ナウル航空がミクロネシア地域の重要な交通手段となっていること、安直なフライトキャンセルによりたくさんの行き場を失う外国人旅客が発生していることを心に留めてほしいです!
なによりも自身の国ナウルに就航する唯一の航空会社であるにもかかわらず、安定運行ができないと国の立地状況も組みして、観光業の拡大すら計画することもできません。
特に日本で有名なナウル共和国政府観光局の方々が日々頑張って情報発信などをしているにも関わらず、簡単にそれらを無にする行動であることを理解してほしいです。
⑥恐怖のフライトキャンセルの連発の解決方法は?
以上を踏まえると、最悪帰国するフライトも逃してしまう危険性のあるナウル航空のフライトキャンセルを避ける方法は、残念ながらナウル航空をできるだけ利用しない、という後ろ向きな解決方法しかありません。
ただし、ナウルに就航しているのはナウル航空のみですので、ナウルを訪問する人にはフライトキャンセルを回避する方法は祈ることくらいしかありません。
しかし、ミクロネシアのポンペイ、マーシャル諸島のマジュロ、キリバスのタラワの3都市がからむ便については、代替案の適用によりリスクをかなり軽減することができます。
詳細は、下記の内容をご参照ください。
例1. ミクロネシア ポンペイ発 マーシャル諸島 マジュロ行き
同じ路線をユナイテッド航空が運行しているため、ユナイテッド航空を利用しましょう。
もしマジュロのみが目的地の場合は、ホノルルからマジュロ行きもユナイテッド航空は運行しています。
ポンペイのみが目的地の場合は、ユナイテッド航空でグアムから行く方が確実です。
例2. マーシャル諸島 マジュロ発 キリバス タラワ行き
同様の路線を運行している航空会社はないため、ナウル航空の独占路線となります。
ただし、より確実に運行するフィジー航空がフィジーのナンディから運行しているため、キリバスを訪れる際は、フィジー経由にするほうが確実です。
⑦まとめ
今回は、小さな国ナウルのフラッグキャリア、ナウル航空についてご紹介させていただきました!
ナウル航空の機内サービス自体はとても大好きでオススメしたい気持ちが強いのですが、航空会社として1番大事な「安定した運送」が確約されないという、大きすぎるデメリットによりこのような案内になってしまいました。
あまりマイナスなことは書きたくないし、ナウル自体もとてもいい国でしたし、たくさんの人に訪問して頂きたいので、あくまで事実ベースで体験した内容を紹介して、現状を把握していただいた上で、ご利用いただきたいと思いました。
今後、ミクロネシア地域ひいては、ナウルに行く予定の方にご参照いただき、できる限りリスクの少ない旅程を組むチップにしていただければうれしいです!
