【完全ガイド】アウランガバードからアジャンタ石窟寺院への行き方・バス乗り換え・チケット&観光情報徹底解説

アウランガバード

・アジャンタ石窟寺院の基礎知識
・アウランガバードからのアクセス方法
・現地でのシャトルバスへの乗り継ぎ方法
・チケット購入と現地での観光情報をご紹介!

※2026年4月時点の情報
※1INR(インドルピー)=約1.7円

 世界的に有名なアジャンタ石窟寺院(Ajanta Caves)。ここに行くためにインドを訪れるという人もいるのではないでしょうか?
 私も高校1年の時の世界史の授業で習ってから、「いつかアジャンタ石窟寺院に行ってみたい!」と思っていました。
 今回は、実際にアウランガバードから現地を訪れた際の、アクセス方法、現地でのバスの乗り継ぎ、チケットの購入方法や見学ルートなどについて、皆さんにご紹介していきたいと思います!

※2大石窟寺院のもう1つのエローラ石窟寺院については、別の記事でご紹介を予定しております!


①はじめに:仏教美術の最高峰「アジャンタ石窟寺院」の基本知識

 インド・マハーシュトラ州の深い渓谷に佇むアジャンタ石窟寺院(Ajanta Caves)
 1983年にインドで最初にユネスコ世界文化遺産に登録された、インド仏教美術の最高峰と称される壮大な遺跡です。
 アウランガバードから北へ約100km、車を走らせること約3時間。突如として目の前に現れるワゴーラー川の馬蹄形(U字型)の断崖に、およそ30の石窟がずらりと並ぶ光景は、一目で旅人を圧倒するパワーを持っています。
 まずは、現地を訪れる前に絶対に知っておきたい、アジャンタ石窟の不思議な歴史と基本知識をすっきりと整理しておきましょう。

1. 約1,000年もの間、ジャングルに眠っていた「幻の遺跡」

 アジャンタ石窟の歴史は古く、紀元前2世紀頃から7世紀頃にかけて、約800年という長い歳月をかけて開削されました。 
 しかし、インド国内で仏教が衰退するとともに、この聖地は人々に忘れ去られ、深いジャングルの中に埋もれてしまいます。
 再び光を浴びたのは、それから約1,000年が経過した1819年のこと。イギリスの将校ジョン・スミスが、虎狩りをしていた最中に偶然この石窟を発見したことで、奇跡的に当時の姿のまま現代に蘇ることとなりました。

2. 「壁画のアジャンタ」と「彫刻のエローラ」の違い

 アウランガバードから行ける2大世界遺産として、よく「エローラ石窟寺院」と比較されますが、その魅力は大きく異なります。

  • エローラ石窟寺院: 仏教・ヒンドゥー教・ジャイナ教の3つの宗教が融合し、岩山を上から削り出した圧倒的な「石彫建築(彫刻)」が主役。
  • アジャンタ石窟寺院: 純粋な「仏教」のみの聖地であり、世界を驚かせた緻密な「壁画(フレスコ画)」が主役。

 特にアジャンタの壁画は、日本の法隆寺金堂壁画や、中国の敦煌莫高窟(とんこうばっこうくつ)の壁画の「ルーツ(源流)」になったと言われており、アジアの仏教美術史を語る上で欠かせない超重要拠点なのです。

3. 2つの時代に分かれる石窟の構造

 30ある石窟は、造られた時代によって大きく2つに分類されます。

  • 前期(ヒキナヤーナ / 上座部仏教)時代: 紀元前2世紀〜紀元1世紀頃。仏像(偶像)を作ることが禁止されていたため、仏塔(ストゥーパ)を祀ったシンプルな構造が特徴です。
  • 後期(マハーヤーナ / 大乗仏教)時代: 5世紀〜7世紀頃。仏像の礼拝が解禁され、絢爛豪華な彫刻や、あの有名な「蓮華手菩薩(れんげしゅぼさつ)」をはじめとする鮮やかな壁画が次々と描かれました。

 歴史の波に埋もれていたからこそ、当時の色彩や緻密な息遣いが奇跡的に残ったアジャンタ石窟。
 今回は、この断崖の聖地へ個人で迷わずアクセスし、120%満喫するためのリアルな観光情報を徹底解説していきます!

②アウランガバードからのアクセス:移動手段と片道3時間のリアル

 アウランガバードからアジャンタ石窟寺院までは、北へ約100km離れています。数字だけ見ると大した距離ではないように思えますが、ここはインド。道路状況や渋滞を考慮すると、片道の移動時間は約3時間を見込んでおく必要があります。
 往復するだけで実に約6時間を移動に費やすことになるため、アジャンタ観光は「移動の攻略」がすべてと言っても過言ではありません。

まず、アウランガバードからアジャンタへ向かう主な移動手段は、大きく分けて以下の2つがあります。

  • 長距離バス(ACバス): 民間や国営のエアコン付きバス。ローカルバスより快適度が高めです。
  • タクシー / リクシャーチャーター: 自分のペースで移動でき、ホテルから直行できるため体力的なロスが最も少ない手段です。

1. 💡 アジャンタ移動がグッと楽になる!知っておきたい豆知識

 実際の移動体験をお話しする前に、道中の快適性を左右する重要なポイントを3つご紹介します。

1. 朝は「7時台」の出発が絶対おすすめ 
 アジャンタの開門は午前9時です。朝8時を過ぎるとアウランガバード市内一帯の渋滞が激しくなり、道中のロスが大きくなります。
 また、日中は遺跡エリアが非常に暑くなるため、朝一番の涼しい時間帯に現地に到着できるよう、遅くとも朝7:00〜7:30にはアウランガバードを出発するのがベストです。
 7時台での出発の場合、運がよく、道の混雑もなければ2時間半程度で到着することもあります。

2. 道中のトイレ事情と「酔い止め」のすすめ 
 道中は舗装されている綺麗な一本道もあれば、ガタガタと激しく揺れる悪路も交互に現れます。
 車酔いしやすい方は酔い止めの服用が必須です。
 また、ローカルバスの場合は途中で綺麗なトイレ休憩を挟むとは限らないため、出発前に駅やホテルで必ずお手洗いを済ませておきましょう。
 実際に私が乗った際、往路は、その辺の荒野に停まって、トイレではなく、その辺で済ませてくださいと言った感じでした。特に女性は要注意だと思います!

3. 右側?左側?車窓からの景色を楽しむ座席選び 
 アウランガバードからアジャンタへ向かう際、車窓からインドののどかな農村風景や、だんだんと険しくなっていくデカン高原の岩山をダイナミックに楽しみたいなら、進行方向に対して**「左側」の座席**(窓側)をキープするのがオススメです!

2. アウランガバードのCentral Bus Standからの移動方法

 アウランガバードのCentral Bus Standからアジャンタ石窟寺院の入り口のAjanta Caves T Pointまでは約2時間半から3時間で到着します。
 バスが出発するのは、Central Bus Standの中のバス乗り場の左側の停車場所となります。日中はだいたい30分に1本程度の割合で運行がされています。
※なぜ、わざわざ「バスターミナルの中」と記載しているかというと、アウランガバードのCentral Bus Standは外の停車場所から出発するバスも結構多いため、このような記載をしています。

Central Bus Standの入り口
ターミナル内のバス乗り場の待合スペース

 アジャンタ行きのバスの行き先は現地語表記のみで、英語では書かれていないので、必ず周りにいる現地の人に確認をするようにしましょう!
 なお、バスの終点はアジャンタではないので、降りそびれないように注意が必要です!
 バス自体はいたって普通で、特に汚いなどいわゆるありがちなインドのバスのようなことはありません。

アジャンタ行きの長距離バス
バスの車内
バスのシート

 途中2度のトイレ休憩がありました。といっても、2回目のトイレ休憩は男性のみならず女性もその辺でトイレを済ませる野外トイレ方式でした。
 その2回目の休憩がアジャンタ石窟寺院の直前で20分ほどトイレ休憩がありました。
 トイレ休憩にそんなに時間はかからないし、休憩はそこそこでいいし、もうアジャンタは目の前なので、早く出発してーと思いました…
 運賃は271INR(約460円)ですが、インド到着直後で細かいお金を持っていなかったため、300INR(510円)に勝手に値上げされました。少しでも損したくない人は事前に細かいお金を用意しておきましょう!
 このインド名物の「お釣りがありません」問題はどこでも発生しますので、できるだけ早い段階で細かい現金を用意することをオススメします。
 日本人の感覚では、ある程度支払う額やお札の組み合わせのパターンは決まっているんだから、よく発生するお釣りくらい、事前に用意しておいてよ!と思うのですが、インドでは、そもそも小銭が不足しているということと、支払う側がお釣りが出ないように用意しておくべき、という考え方が主流なので、仕方がありません…

③T Pointで乗り換え!遺跡エリアまでのシャトルバスの乗り方

 Ajanta Cave T Pointでバスを降りて中を進んでいくと駐車場手前のほったて小屋があります。
 ここで「Amenity Charge」という名の管理料を15INR(約26円)支払うのですが、細かいお金がなかったため、大きい札を出したら、「お釣りがないから、今回は払わなくてOK!」と言われ、無料で入ることができました!

Ajanta Cave T Pointで下車します
降りるとすぐに看板があります。
看板に沿って進んでいきましょう
ここでAmenity Chargeという管理料を払います

 ここからは、丘の上の石窟寺院の入り口まで行くシャトルバスに乗る必要があります。
 お土産屋やレストラン、売店の立ち並ぶ商店街を進んでいくとシャトルバス乗り場に到着します。
 石窟寺院のエリアには飲み物などが売っていないので、お水などの購入はこの商店街で済ませておかないといけません。
 この商店街の終わりの方に無料で利用できる公衆トイレがありますので、必要な場合は利用しておきましょう。

敷地内の商店街の入り口
お土産屋が並んでいます
シャトルバスに乗る前に唯一ある公衆トイレ
この道を進むとシャトルバス乗り場に着きます

 シャトルバスは時間帯によるのかもしれませんが、20分ほど待たされ、且つ列に並ばないインド人の人たちの横入りにより、危うくバスに乗れないところでした。
 皆さんもアジャンタに来た際にはインド人に負けないように頑張って乗り込んでください。
 シャトルバスはエアコン付きだと30INR(51円)、エアコンなしだと25INR(約43円)となっていますが、どちらのバスが来るかは分からないので、来たバスにさっさと乗ってしまいましょう。
 ここでも大きな額の紙幣を出すとお釣りがないから次のバスに乗れと言われたので、できるだけ細かい札を用意しておきましょう。
 私の場合は、「いや、あなたお釣りに十分の小額紙幣、他の乗客から受け取ってたじゃん」と反論したらお釣りをくれた上で、乗せてくれました。
 シャトルバスは10分ほどで石窟寺院の入り口に到着します。

石窟寺院の入り口行きのシャトルバス
乗車料金の看板
シャトルバスの車内
アジャンタ石窟寺院の入り口でバスを降ります
シャトルバスのチケット

④事前予約なしでも大丈夫!現地でのチケット購入方法と最新事情

 バスを降りた目の前の建物でチケットを購入して中に入ります。外国人は600INR(1,020円)です。
 ただし、事前にwebで予約をすると550INR(935円)で購入が可能です。
 ここでインドの観光地のweb予約サイトあるあるなのですが、きちんと表示されなかったり、せっかく入力したのにエラーになったりすることが多発します!
 今回もエラーが連発した&現地での購入額との差が50INR(85円)だけしかない、という理由から現地購入を選びました。
 ちなみにチケットカウンターは全く混んでいないため、現地でも待ち時間なく、サクッと購入が可能です!

チケットカウンター
QRコード付きの入場券
入り口にあるアジャンタ石窟寺院の地図

 入場の際は入念な荷物チェックと身体チェックを受けて入ります。
 セキュリティチェック後に右手に無料の荷物預けがあるので、荷物が重い場合は利用してください。荷物と引き換えに番号札をもらえますので、無くさないようにしましょう。
 中に入ると石窟寺院内唯一のレストランがありますので、もし休憩したい方などは、ここで休んでもいいかもしれません。

入り口にある荷物預け所
石窟への案内板

⑤【観光レポ】いざ断崖の聖地へ!実際に歩いてわかった見どころと快適に巡るコツ

 観光ルートとしては、最初に少しきつい石段を5分ほど上がってから、ゲートでチケットのQRをスキャンしてもらい、石窟寺院のエリアに入ります。
 石窟は1番から28番まで入り口から順番に番号が振られていますが、見学ができない石窟もありますので、すべての番号を見学できるというわけではありません。
 今回は、いくつかの石窟でハチが大量発生したとのことで、10番と26番に入ることができませんでした。
 とても考古学や石窟に興味がある、というような人でなく、一般的な観光客であれば、ゆっくりと周っても4時間ほどあれば余裕を持って見学することができます。

石段を登って入り口のゲートに進みます
周辺にはお猿さんがいます
アジャンタ石窟寺院の遠景

 見学が可能な石窟の入り口には番号の振られた看板が置いてあるので、見逃すことはありません。石窟の見学では、基本的に靴を脱いでから中を見学します。
 最初の第1窟が最大の見どころで初っ端からクライマックスがやってきます。徐々に盛り上げたい方は最後に第1窟を見学すると良いかもしれません。
 奥に行けば行くほど、石窟を見学する観光客は減っていくのでゆっくり見ることができます。
 第1窟の見どころはアジャンターの壁画といえば、でよく紹介される蓮華手守門神の壁画や、本堂のブッダ像などです。

第1窟の入り口 靴を脱いでくださいという案内
第1窟 本堂のブッダ像
第1窟 本堂のブッダ像
第1窟 蓮華手守門神の壁画

 個人的に気に入っているのは、第4窟で非常に広いスペースと石柱のバランスが、とても気に入っています。

第4窟 外観
第4窟 広い内部
第4窟 本堂のブッダ像

 第6窟は唯一の2階建て石窟になっており、急な石段を登って上に行くことができます。

第6窟 2階建の外観
第6窟 2階の回廊

 第9窟のシンプルなストゥーパも質実剛健で、いい雰囲気をかもし出しています。

第9窟 外観
第9窟 ストゥーパ

 第16窟は入り口の2頭のエレファントゲートが有名です。

第16窟 エレファントゲート
第16窟 エレファントゲート
第16窟 天井図
第16窟 内部から入り口を写しました

 第19窟はストゥーパが有名ですが、第9窟や今回ハチの大量発生で見ることができなかった第10窟よりも装飾が豪華で、より明るいイメージになっています。
 どちらのストゥーパが好きかは人それぞれかと思いますが、どちらもいい味を出しています!

第19窟 外観
第19窟 ストゥーパ

 なお第8窟の前から外に出て橋を渡って、目の前の丘を石段で登っていくと10分ほどで見晴し台に行くことができます。
 この第8窟の脇道の入り口には公衆トイレもありますので、観光の途中で必要であれば利用しましょう。

第8窟の脇から行ける、見晴し台への道に続く橋
第8窟の脇から行ける、見晴し台への道に続く橋
第8窟の脇から行ける、見晴し台への道に続く橋
橋の近くにいたお猿さん
公衆トイレ

 見晴し台からは石窟寺院のパノラマの風景を楽しむことができ、少し奥に行った右側には7段に分かれた滝を見ることができます。
 今回行った時期が暑季だったため、川も滝も干上がってしまってましたが、7段の滝があるところに干上がらずに残った水で池ができていました。
 この見晴し台には頼んでもいないのにガイドをしてチップを要求したり、お土産を売ろうとする人がいるので注意しましょう。といっても北インドのような猛烈なアタックではないので、対処はそれほど難しくないと思います。
 これで、アジャンタ石窟寺院を1周した形となりますので、橋を渡って石窟まで戻り、元来た道を戻れば観光終了です!
 再度、シャトルバスに乗ってT Pointまで戻りましょう!

見晴し台
7段の滝 この時は換気で、ほとんど干からびてます

⑥おまけ アジャンタに泊まってゆっくり見学したい人へ、お宿の紹介!

 少し石窟寺院から話はずれますが、今回はアジャンタでゆっくり1泊しようと思い、Hotel Ajanta Green Restaurant & Resortというところに泊まりました。
 このホテルはGoogle mapやBooking.com、Agodaなど、見るサイトによって地図で示される場所が違うのですが、正解はアウランガバードからアジャンタまで走ってきた主要道路沿いの石窟寺院を背にして左手にありました。
 もし予約をする人がいましたら、場所に迷わないようにご参照ください!
 アジャンタ石窟寺院から歩くと15分ほど離れており、周りにお店などはありませんが、ホテルにはレストランもありますし、飲み物も買えますので、特に不便はありませんでした!
 宿泊料は約6,000円ほどで、お部屋もキレイで問題ありませんでした!

Hotel Ajanta Green Restaurant & Resortの看板
Hotel Ajanta Green Restaurant & Resort 外観

⑦まとめ

 今回は、アウランガバードから3時間の距離にあるユネスコ世界文化遺産のアジャンタ石窟寺院について、ご紹介させていただきました!
 アウランガバードを訪れる目的自体が、この世界的に有名なアジャンタ石窟寺院を訪れるためだという観光客もたくさんいるような場所です!
 にもかかわらず、個人でのアクセスについては、わかりづらいバスに乗ってこないといけないなど、若干ハードルが高いのも事実です。
 今回、ご紹介した情報を元に、1人でも多くの人がアジャンタを訪れてくださるとうれしいです!