・ナポリからアクセスは?拠点はどこがいい?
・旅の予算はどれくらい?宿泊費と交通費について
・ツアー利用が賢い選択?メリット・デメリットを徹底解説
※2025年6月時点の情報
※1EUR(ユーロ)=約170円
アマルフィ海岸(Costiera Amalfitana)、素敵な響きですよね!シチリアレモンとオリーブ、輝く太陽と地中海。ハネムーン旅行先としても人気が高い、世界遺産の世界的な名声を誇る、イタリア随一のリゾート地域です。
知名度の高さと反比例して、若干訪問するハードルが高く感じる場所でもあるんですよね。
基本的には観光はバスかフェリーのみ。電車で行けるのは玄関口となる町まで。物価もイタリアの他の地域と比べて比較的高め。
でもせっかく南イタリアまで来たのに、アマルフィ海岸に行くのを諦めるのはもったいないです!
今回はアマルフィ海岸へのアクセス、周り方などについて、ご紹介できればと思っています!
①拠点はどこにする?アマルフィ海岸へのアクセス情報
アマルフィ海岸を訪れる観光客は一般的にはナポリから移動してくることが多いです。距離的にはナポリから日帰りも可能ではあるのですが、それでは時間的な制約などから、せわしない1日になってしまうと思いますので、どこかで1泊してゆっくり観光されるのをオススメいたします。
ただし注意点は、アマルフィ海岸の宿泊代や食事代は、イタリアの他の地域と比べて2倍程度高いことが多いことです。
アマルフィ海岸の玄関口としては、ソレント(Sorrento)とサレルノ(Salerno)の2つの町のどちらかになります。アマルフィ海岸がどこからどこまでか、という定義は諸説ありますが、一般的にはこのソレントからサレルノまでの地域を指すことが多いです。
ナポリ中央駅からは、ソレントへは私鉄のヴェスヴィオ周遊鉄道で1時間10分、サレルノへはトレニタリアで40分で到着ができます。
所要時間だけを見ると、なんとなくサレルノを拠点にした方がいいのかな?と思うかもしれませんが、結論としてはソレントを拠点とすることをオススメします。
なぜかというとソレントの方が、アマルフィ海岸地帯を回るバスの発着が多く、カプリ島からのフェリーなども発着しており、他の観光地を回ることもできますし、旅行会社がたくさんあるため、現地発のツアーなどに参加することも容易だからです。
今回、私はナポリからソレントへ移動し、アマルフィ海岸の観光の後は、ソレントからポンペイ遺跡を観光した後、再度ナポリに戻りました。
まずは、ヴェスヴィオ周遊鉄道でソレントに行く際のご紹介をさせていただきます。
ヴェスヴィオ周遊鉄道のナポリ・ピアッツァ・ガリバルディ駅(Napoli Piazza Garibaldi)は、ナポリ中央駅とは繋がっており、エスカレーターで地下1階に降りた奥にチケット売り場とプラットフォームがあります。
この電車はいつも観光客で混雑している路線です。
主要な駅間の所要時間や乗車料金につきましては、下記の通りです。
- ナポリ→ソレント 1時間10分 4.6EUR(約780円)
- ナポリ→ポンペイ 30分 2.8EUR(約480円)
- ポンペイ→ソレント 40分 3.3EUR(約560円)
※1日4便特急が出ており、ソレントまでは片道15EUR(約2,550円)となり、普通列車で行くより3倍強の料金がかかります。
なんとなく中央駅に隣接しているので、始発駅と勘違いしてしまいがちですが、始発駅はナポリ・ポルタ・ノラーナ駅(Napoli Porta Nolana)という別の駅になりますので要注意です。
ナポリ・ガリバルディ駅から乗車する際はQRを読み込んで乗車するのですが、駅によってはQRを読み込まずに入退場する駅もあります。
電車が来ると全員我先に席をとりに行くので、座って休みたい人は気合が必要。基本列になって並ぶ、などの考えはないので、郷に入っては郷に従いましょう。
※一部、ナポリ紹介の記事と内容が重複しております。








車内はいつも混み合っておりますが、ポンペイ遺跡の駅である、長い駅名のポンペイ・スカヴィ・ヴィラ・デイ・ミステリ駅(Pompei Scavi Villa dei Misteri)で半分くらいの乗客は下車するので、その後は座れる可能性が高いです。
ソレント駅から出る際はチケットは特に提示したりする必要ななく、グルグル回る扉から出るだけでした。


②アマルフィ海岸、移動手段はどうする?
アマルフィ海岸の観光で一番迷ってしまうのは、どの交通手段を使ってどのように周るのがいいか、ということではないでしょうか。
ネットで色々確認するけど、結局行くまではっきりイメージすることができず、アマルフィ海岸に行くのにハードルになってしまっている方もいらっしゃるかもしれません。
一番一般的な方法はSITA社のアマルフィ海岸24時間チケットを購入して、バスで周遊する方法だと思います。24時間チケットは駅の左側のオフィスで10EUR(約1,700円)で購入可能です。
他には赤い2階建ての観光バスを利用する方法や、現地発のツアーに参加する方法などがあります。次にそれぞれの交通手段のメリットとデメリットをご紹介したいと思います。
※赤い観光バスについては、あるという情報を得てましたが、結果として現地で確認すると、ありませんでした。6月という時期的な問題かもしれません。


A. SITA社の24時間チケットで自分で周遊
メリット
- 10EURと一番安価。
- スケジュールや行動に自由がきく
デメリット
- ピークシーズンは乗客が多く、乗り切れず次の便まで1時間以上待たされる可能性あり
- ソレントやアマルフィなど出発点からであれば乗れることが多いが、途中の停車場の場合、すでに満席で乗れないことが頻発
- 結果、時間が全く読めず、幾つの町を回れるか不明
- 基本的にバスの車内は満員でギューギュー状態で移動
- チケットは事前に購入が必須
B. 2階建ての赤い観光バスで移動
メリット
- 必ず座れる
- 値段がSITA社のチケットより若干高い(らしい)がそれほど変わらない
- 車内でチケット購入可
デメリット
- 季節的な問題なのか、6月はそもそも運行していなかった
C. 現地発のツアーに参加(フェリー移動)
メリット
- 必ず座れる
- 定員制のため、混雑していない
- アマルフィ海岸をフェリーでクルーズできる
- 移動の時間などが決まっているため、スケジュールを立てやすい
- メインの見どころは全て回ってくれる
- アマルフィでの自由時間が長く、ツアーに入っていないエメラルド洞窟など自分が行きたい場所に追加で行ける
デメリット
- 他に比べて高い。今回は65EUR(約11,000円)の一番安い10時間コースのツアーに参加
- 他の手段より自由が制限される
最終的に今回は現地発のツアーに参加することにしました。
滞在時間が限られており、宿泊代も高いことから延泊はしたくなかったこと、SITA社のバスでは、どれくらい周れるか、どれくらい時間がかかるのか、そもそも乗れるのか、など未確定要素が多かったことがツアーを選択した理由です。
結果としては、本当にツアーを選んでよかったなと感じましたので、65EURを払う価値はアリだと感じました!
一例として、今回参加したツアーの詳細をご案内します。
・ツアーに申し込んだ旅行会社…MCR TRAVEL
・旅行会社の場所…駅前の一番の目抜通り Corso Italia 261。駅を背に右側に進むと徒歩5分程度の右側にあり
※日曜はしまっている旅行会社が多かったのですが、ここは日曜でも営業していました!
・旅程
- 7:15 ホテルでピックアップ マッサ・ルブレンセ(Massa Lubrense)まで移動
- マッサ・ルブレンセからフェリー乗船
※船内にはトイレもあり、ジュースやビールなどの販売もしています
※乗船時に乗船券をもらいますが、少人数のツアーで、船員が参加者全員の顔を覚えているので、特に提示する場面はありませんでした。 - カンパネッラ岬(Punta Campanella)を越えてポジターノ(Positano)へ
- ポジターノで1時間45分の自由時間
- ポジターノから出発してプライアーノ(Praiano)やフローレ・フィヨルド(Fiordo di Furore)を車窓で眺めながらアマルフィ(Amalfi)へ
- アマルフィで5時間の自由時間
※その時間を使って、個人で近場のエメラルド洞窟(Grotta di Smeraldo)を訪問しました! - その後、フェリーでMassa Lubrenseまで戻りバスに乗り換えてソレントへ帰着
ポジターノ、アマルフィ、エメラルド洞窟等のご紹介は次の項目でご紹介いたします。今回のツアーでフェリーの上から見ることができた風景などを下にご紹介します。
















③アマルフィ海岸 観光地を紹介!
今回は、ポジターノ、アマルフィ、エメラルド洞窟を周ってきましたので、それぞれの観光地について、ご案内させていただきます!
・ポジターノ(Positano)
断崖に立つ、白い家々の街並みと狭い路地が特徴の町です。非常に小さな町で、目抜通りのレジーナ・ジョヴァンナ通り(Via Regina Giovanna)を上まで上がって、バス停がある場所あたりで折り返して、ゆっくり回って1時間程度で観光が可能です。
坂道にはところ狭しとお土産屋やカフェ、レストランが立ち並んでおり、散策しながらのショッピングも楽しいです。
通りにある土産物屋なども非常に可愛らしい装飾の場所が多く、この地域はレモンが特産のため、どこに行ってもレモン関連のお土産品が並んでいます。
港近くにあるサンタ・マリア・アッスンタ教会(Chiesa di Santa Maria Assunta)がきれいです。








・アマルフィ(Amalfi)
名前の通り、アマルフィ海岸の中心都市であり、アマルフィ海岸観光の目玉でもあります。港近くのアマルフィ大聖堂(Cattedrale di Sant’Andrea、別名 ドゥオーモ、Duomo)が町の中心です。
目抜通りのロレンツォ・ダマルフィ通り(Via Lorenzo D’Amalfi)の一本道をそぞろ歩きして往復で1時間程度で散策ができます。
アマルフィ海岸はレモンが有名でたくさんの人がレモンを器にしたレモンシャーベットを食べています。
値段は店によって多少違いはありますが、小10EUR(約1,700円)、大15EUR(約2,550円)となっています。写真映えのするデザートで味もおいしいので、せっかくアマルフィに来たのであれば、是非ご賞味ください!
一番人気のレモンシャーベット店は、港からロレンツォ・ダマルフィ通りを5分ほど進んで、左側路地の坂を少し登ったところにある、 MACEDONIE YOGURT FRULATTIという専門店がいつも行列で人気でした。












おまけではありますが、アマルフィ海岸で食べることができる郷土料理を2つ紹介いたします。ソレント風ニョッキ(Gnocchi alla Sorrentino)はトマト、モッツァレラチーズ、バジルを使ったニョッキで若干重めのメニューです。
もう一つは、ネラーノ風パスタ(Pasta alla Nerano)という揚げたズッキーニ、バジル、ニンニク、オリーブオイルで味付けしたパスタです。
どちらもイタリア全土でも有名な料理ですが、本場のアマルフィ海岸で食べるとやはり、すごくおいしく感じます!


・エメラルド洞窟(Grotta di Smeraldo)
エメラルドの洞窟は、バスで行って、そこからエレベーターで降りていく行き方と、アマルフィからボートで直接行く行き方があります。
バスは混雑であったり、時間の制約が色々あったため、今回はボートで往復しました。
ボートは往復15EUR(約2,550円)で、アマルフィの港から約20分で到着します。9:30から16:20まで8本運行しています。
チケット購入の際に、自動的に1時間後の復路も指定して販売をしてくれます。今回は13:30にアマルフィ発、14:30にエメラルドの洞窟発のチケットを購入しました。
船内はガラガラで我々以外は2名のカップルしか乗船していませんでした。近くにカプリ島があり、エメラルド洞窟と似ている青の洞窟という有名観光地があるため、ほとんどの人がそちらに行ってしまうので、エメラルド洞窟はとても美しい場所にも関わらず、いつも非常に空いていて観光がしやすいです。
エメラルドの洞窟到着後、入り口で10EUR(約1,700円)の入場料を支払います。少し進んで洞窟内で、手漕ぎボートに乗り込みます。
乗船すると洞窟内を20分ほど周遊して、きれいな場所に船頭さんが連れて行ってくれるのですが、イタリア語と英語で色々説明してくれます。
青く光っている水面にパドルで水をかけるとなぜかすごく美しい青色に輝きます!その時にいつも船頭さんが「ルッキ、ルッキ」と叫びながら水をかけるのですが、最後まで意味は分からなかったものの、すごく耳に残ってクセになりました!「Look it, look it」って言っていたのかな?
カプリ等とフェリー代なども含めて比較すると1/4くらいの費用で済みますので、検討の余地もあるのではないでしょうか?個人的にはすごくお気に入りの観光地です!












④まとめ
今回はアマルフィ海岸のご紹介をいたしました。訪問前に一番個人的に迷ったのが、どこに泊まってどのように周るか、何で周るかという部分でしたので、最初に詳細に交通手段について紹介をさせていただきました。
ツアー料金の65EURをどのように感じるかは、個々人で違うと思いますが、今回は限られた時間の中で、効率よく、時間を計算できて周ることができたため、非常に満足する内容でした。
ポジターノの散策は楽しかったですし、アマルフィのレモンシャーベットはおいしかったですが、カプリ島の青の洞窟の存在により、忘れ去られがちなエメラルド洞窟にも是非足を運んでいただければと思います!きっと素晴らしい思い出の1ページになるのではないでしょうか!