・ツアー参加が必須?ディエン高原へのアクセス事情
・ディエン高原で迎える感動のサンライズ
・湯気立ちのぼる大地!シキダン地熱地帯の迫力と地球の息吹
・ジャワ島最古のヒンドゥー教遺跡群:アルジュナ寺院群
※2025年9月時点の情報
※100IDR(インドネシアルピア)=約1円
ディエン高原(Dieng Plateau)という場所を聞いたことはありますでしょうか?ディエン高原はジョグジャカルタの北西に位置する高原地帯で、平均標高が2,000m以上に位置しており、赤道直下に位置するインドネシアにも関わらず、ひんやりとする場所にあります。
ひとえに高原といっても、どのようなものがあるのか、どのようなものが見れるのかがわからないと思いますが、このディエン高原は自然景観と遺跡のどちらも楽しめる、非常にすばらしいオススメの場所です!
しかし、残念ながら日本での知名度はそれほど高くなく、ジョグジャカルタを訪れるほとんどの人が、ボロブドゥールやプランバナンだけを見て、ディエン高原に立ち寄らずに帰国されてしまうのが現状です。
その要因の一つとして、先ほど述べた知名度の問題もありますが、そもそも個人ではアクセスがしづらいという部分も影響しているかと思います。
そのため、基本的には旅行会社のツアーに参加して行くのが一般的です。今回は、ディエン高原の魅力と共に、現地発のツアーに参加した際の、内容の詳細などもご案内したいと思います。!
①料金と時間はどれくらい?ディエン高原ツアーの詳細について
今回参加したツアーの旅行会社は、以前紹介したジョンブラン洞窟とピンドゥル洞窟と同じく「Sosro Tour Travel」という会社で、ソスロウィジャヤン通り(Jalan Sosrowijayan)の脇道にある旅行会社です。
他の旅行会社と比較しても、同等か若干安いツアーが多いため、滞在中に3回ほどツアーに参加しました。このツアーは13時間かかる1日ツアーで、料金の詳細は下記のとおりです。
・ツアー代 650,000Rp.(約6,500円)
※3人以上であれば1人500,000Rp.(約5,000円)になりますが、今回は私含めて2名であったため、若干割高です
・クレジットカード支払い手数料 50,000IDR(約500円)
・シキダン地熱地帯&アルジュナ寺院群共通チケット 50,000Rp.(約500円)
・合計 750,000IDR(約7,500円)
ディエン高原ツアーは真夜中に出発して日の出が見れるツアーと朝出発して日中にディエン高原を回るツアーの2種類がありますが、個人的には絶対に日の出が見れるツアーをオススメします!
今回のSosro Tour Travelでは、他の参加者の人とどっちの時間帯がいいか決めていいよ、と言われたため、自分たちで真夜中の出発に決めました。
ツアーのコースは、下記の通りです。
- ホテルピックアップ
- シクニールの丘(Sikunir)で日の出ウォッチング
- シキダン地熱地帯(Kawah Sikidang)
- アルジュナ寺院群(Arjuna Complex)
- ジョグジャカルタへ戻る
今回は、無料で通常のコース内容に追加して、ジョグジャカルタに戻る途中で、ボロブドゥール遺跡近くにあるパオン寺院(Candi Pawon)、ムンドゥッ寺院(Candi Mendut)、ジャコウ猫のフンから作る高級コーヒー豆のコピルアク焙煎所(Kopi Luwak)に立ち寄ってもらいました。他のツアーでも無料で行き先を追加してもらえましたし、色々アレンジしてもらえる、すごくいいツアー会社だと思います!
※パオン寺院とムンドゥッ寺院は別日に個人でボロブドゥール周辺をサイクリングした際に訪問しており、別記事に載せておりますので、ご興味がございましたら、下記のリンク先の記事もご参照ください。
イメージ的には英語ができるドライバーさんが場所まで案内してくれる、という感覚で現地でいろいろな説明をしてくれるガイドさんがついてくれるわけではありません。基本的に、現地に到着したら、どこに進んだらいいのかなどを説明してくれたり、写真を撮ってくれたりして、その後は自分たちで回るようなイメージです。
なお、話は変わりますが、ディエン高原のトイレは、どこもだいたい2,000Rp.(約20円)の支払いが必要ですので、ご注意ください。

②ディエン高原のサンライズへいざ出発!
夜12時にホテルでピックアップしてもらい、ジョグジャカルタの町を出発します。約3時間半でディエン高原のシクニールの丘(Sikunir)に到着します。標高が2,300mのため、非常に肌寒いため、必ず羽織るものをご持参ください。
深夜の時間帯にも関わらず、シクニールの丘の駐車場は車でいっぱいで、とても多くの観光客であふれていました。周辺のお店もすでに空いており、飲食も可能ですし、お土産を買うこともできます。
観光客のほとんどはインドネシア人の国内観光客で、外国人の姿は3人くらい日の出の時に見かけた程度でした。インドネシア国内ではかなり知名度が高く、人気の高い観光地とのことです。
暑いインドネシアではひんやりした場所が珍しく、それ自体を楽しんでいるようでした。ここぞとばかりにダウンジャケットを着込んでいる現地の人も見かけましたが、それほど寒いわけではありませんので、ウィンドブレーカーとか、フリースとかその程度の防寒具で大丈夫です。



4時ごろから15分ほどかけて丘の展望台まで登ります。日の出は5時10分過ぎくらいでしたが、展望台でいい場所を取るために少し早めに登って、寒い中待つ方がいいと思います。
展望台は平地と岩場になっており、平地で日の出を待つよりも、登りやすい岩に登って日の出を見るとさえぎるものがなく、とても見やすいと思います!ただし、落ちたりしないように注意が必要です。
展望台は、周辺の山々に囲まれている場所にあり、真っ暗だった場所が徐々に薄明るくなり、山や崖下の村が見え始め、山々が赤く染まっていくさまは、すごく幻想的でした!ディエン高原に来るのであれば、やはり日中のツアーではなく、日の出も見れるツアーに参加した方が満足度が高いと思います!
日の出の時間には、どこにこんなにいたんだろうと思うような、たくさんの観光客が丘の上にあふれます。
展望台の真ん中から少し左寄りから太陽が出てきますので、左寄りの部分が見えやすい場所をあらかじめ押さえてください。日の出を見終わったら、戻りはまた同じ道を駐車場まで降っていきます。
駐車場の横には湖があり、朝からインドネシア人の人がキャンプやグランピングをしたり、みんなで食事を楽しんだりしています。







③まるで登別温泉の地獄谷?煙モクモクのシキダン地熱地帯
シクニールの丘でサンライズを堪能したら、次はまるで登別温泉の地獄谷のような風景が広がるシキダン地熱地帯へ向かいます。シクニールの丘から車で20分で到着します。ジャングルのいろんな場所から煙がモクモクと立ち上がった景色が広がります。
入場料は50,000Rp.(約500円)です。アルジュナ寺院群(Arjuna Complex)と共通のチケットとなりますので、無くさないように気をつけてください。
入場ゲートを抜けると木製の道があるため、それに沿って進んでいくとまるで、別府温泉の地獄めぐりのような景色が広がります。
湯気で湧出口が見えにくいですが、少し待っていると風の向きによって、ぼこぼことお湯が溢れているのが見えます。
周囲は硫黄の臭いが充満してますので、苦手な方はハンカチなどで対応してください。ぐるっとゆっくり回ると20分くらいで一周できます。
帰りは出口までぐるぐると市場の中を通っていくようになっており、おいしそうな揚げ物やスナック、果物、野菜などがたくさん売っています。周辺には食堂もあり、そこで朝食を食べることもできます。











④ジャワ島最古のヒンドゥー教寺院!アルジュナ寺院群
アルジュナ寺院群は7~8世紀に建てられた、ジャワ島で最古のヒンドゥー教寺院の遺跡となります。シキダン地熱地帯からアルジュナ寺院群までは車で20分ほどで到着します。
入場券はシキダン地熱地帯と共通のため、ここでは支払う必要がありません。4つある寺院の遺跡のうち、1つは2025年夏現在で修復作業中で、木製の足場が架けられています。
ここもたくさんのインドネシア人の観光客で溢れており、みんなでダンスしたり、動画撮ったり、楽しそうに騒いだりしています。とてもみんな幸せそうで、いいなーと感じました。
周辺にはエンジェルス・トランペットというラッパ状の可愛らしい花がたくさん咲いています。ただし、植物全体に毒があるので、見た目がかわいいからといって触ったりはしないように注意しましょう。




⑤世界一高級なコーヒー、コピルアクを飲む!
アルジュナ寺院からボロブドゥールまで2時間、ボロブドゥールからジョグジャカルタまでは1時間で到着します。
ボロブドゥールからジョグジャカルタに帰る途中に、ジャコウ猫の排泄物の中にあるコーヒー豆から加工・焙煎したコピルアク(Kopi Luwak)という世界的にも有名&世界一高級と言われるコーヒー豆の焙煎所兼カフェの「Kopi Luwak Mataram-2」というところに立ち寄って、コーヒーを飲んでお土産を買いました。
ここも、もともとツアー内容には入ってない場所ですが、ドライバーさんが「コピルアク飲みたい?よっていこうか?」と提案してくれて、立ち寄った場所です!感謝!
コーヒーは1杯30,000Rp.(約300円)で2杯目も無料でもらえます。ココナッツチップス、パームシュガーや、そのまま食べられるコピルアクのコーヒー豆なども無料で付いてきます。
お土産として購入する場合は、クレジットカードの支払いもOKです。店舗にあるゲージには生産者のジャコウ猫さんたちが住んでいます!およそ猫には見えない見た目ですが、タヌキ?のようでかわいらしいです!
10杯分入っているインスタントコーヒーをお土産で購入しました。1箱150,000Rp.(約1,500円)とインドネシアの物価を考えると高いですが、日本で購入したら、この5倍以上の値段になるかと思います。お土産を買ったら飲んだコーヒーを無料にしてくれました。
日本語で書かれた飲み方やコピルアクの説明文などもつけてくれるので、友達や家族へのお土産としても喜ばれると思います!
なお、猫のうんちの中にあったコーヒー豆を飲むの?汚くない?と思うかもしれませんが、心配ありません。
コーヒー豆の外殻はそのまま残っているので、飲む豆の部分にウンチがついていたわけではありません。ジャコウ猫はおいしいコーヒー豆を見抜く才能があるため、そもそもジャコウ猫が食べたコーヒー豆はおいしいコーヒー豆であると言われています。
体内に入ったコーヒー豆がジャコウ猫の消化液と化学反応を起こし、味が熟成された状態で排泄されると言われています。
日本では気軽に買えない、飲めないコーヒーを手軽な料金で試すことができますので、ぜひお試しください!








⑥まとめ
今回は、ジョグジャカルタの北西に位置するディエン高原について、ご紹介をさせていただきました。
自然景観も美しく、ジャワ島最後のヒンドゥー教寺院遺跡もあるなど、色々な楽しさがあるディエン高原ですが、残念ながらそれほど日本で知られているとは言えません。
ジョグジャカルタに来た際は、ボロブドゥールやプランバナンなどの有名観光地だけでなく、このような穴場の魅力的な観光地にも足を運んでいただきたいと思います!
最後に今回、実際に現地を訪れて感じた感想を今一度まとめて共有したいと思います!
・ディエン高原に行くなら日の出ツアーがオススメ!
・シクニールの丘のサンライズ最高!でも寒い!
・インドネシアの人たち幸せそう!みんなで歌ったり、踊ったり、写真撮ったりしてました!
・シキダン地熱地帯、日本を思い出す!日本人だったら温泉観光地にするんだろうな
・アルジュナ寺院群に咲くエンジェルス・トランペット、あんなにかわいらしいのに毒持ちなんて…
・コピルアク、生産地だと流石にやすい!興味ない人も試した方がいいです!